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2026/01/09_特集 今、データセンターを考える その6

データセンター(DC)の光と闇

〜 今、データセンターを考える その6 〜

昨年4月3日、突如、判明したDC建設計画*。近隣住民は、住環境への様々、かつ深刻な影響を懸念。事業者に建設計画撤回を求め、建設予定地に隣接するヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央アリーナと近隣マンション住民が中心となって「タウンセンター地区の活用を考える会」(会長 武田淳一氏 以下、「考える会」)が結成された。

以降、「考える会」の活動は全国で広く注目されるようになり、先日は、大阪府茨木市の方から、小紙にも「考える会」の活動について問い合わせがあった(茨木市もDCが多く乱立しており、昨年9月末には日本生命DCで重油流出事故が発生している)。

一方、非常に残念だが、印西市は、DC建設事業者(印西ファイブ特定目的会社)と開発事業の事前協議を終了、12月17日 「開発事業の事前協議書」を締結したことが明らかになった。これによりDC着工に向けた主要なハードルは、ほぼクリアされたことになる。**

新たな局面を迎えた今、「考える会」の【これまでとこれから】について武田会長および会員の方々に伺った。

(インタビュー実施日 R7年 12月27日)

DC建設計画については、R4年12月14日の時点で、①株式会社千葉ニュータウンセンター(CNC)が、イオンモール第2駐車場の一部(約1ha)について、DC事業者へ譲渡を予定している事、②事業は、三井物産アセットマネジメント・ホールディングス(三井物産AH)とDC事業者が共同で実施していく予定であること、③DC用地引き渡しは R5年3月下旬を予定している事、④法令手続き開始はR5年夏頃、④着工予定は令8年初頭という計画が既に進んでいたことが、昨年12月明らかになった。

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今後は、千葉県(または指定確認検査機関)による建築確認申請の審査が行われる。これが受理され「確認済証」が交付されれば、法的に工事の着工が可能になる。 事業者は、本年1月中旬の着工を目指している。

①印西ファイブ建設予定地:印西ファイブのローケーションイメージ画像(出所:考える会)
①印西ファイブ建設予定地:印西ファイブのローケーションイメージ画像(出所:考える会)
②印西ファイブ建設イメージ画像:DC高さ52mに対し、集合住宅の高さ46mを超え、塾・幼稚園の真前に建つ(出所:考える会)
②印西ファイブ建設イメージ画像:DC高さ52mに対し、集合住宅の高さ46mを超え、塾・幼稚園の真前に建つ(出所:考える会)

怒涛の約9か月を振りかえって 

事業者側との折衝、印西市、千葉県、国会議員、県会議員、市会議員への働きかけ、メディアへの情報発信、近隣自治会との連携と情報共有、地区計画の見直し検討、署名活動等を進めてきました。7月27日及び12月21日にはコスモスパレットⅡでDC建設問題説明会を開催、駅前にDC建設を強行することの問題点が、色々な視点から議論され明らかになってきました。両日とも定員300名の会場はほぼ満席となりました。

印西市議会発議

8月29日、印西市議会は、「タウンセンター地区や印西牧の原駅前センター地区等の駅周辺の地区においては、市民生活の拠点として良好な環境を保持するとともに、本市の玄関口としてよりよい景観を創造する必要があることから、今後、データセンターの建設については、駅周辺を除いた場所に整備されることを求める。」との発議を全会一致(市議会議員19名中19名が賛成)で可決されました。

DC建設撤回を求める請願署名

 「考える会」が7月から集めた署名は、4か月で13256筆に達し、10月24日藤代市長に署名簿を手渡しました。


藤代市長の対応

 5月頃から、自身のXアカウントで「駅前にDC建設は相応しくない」と数回発信。住民集会にも積極的に参加し、「市民の皆さんの不安や懸念は当然のこと」「私自身も同じ思い」と発言するなど、住民側に寄り添う姿勢を明確にしていた一方で、計画は法令に適合しており、市には法的な枠組みの中で白紙撤回させる権限がないという対応の難しさも説明、事業者に対しては住民説明会などを通じた丁寧な対応を求めてきました。(しかし、これまで事業者は住民との真摯な話し合いは一切していません。年が明けてから、そのスタンスは変わるのでしょうか? 写真は、12月21日説明会会場の壇上です。出席をお願いした事業者側の方々=下記記載=は、やはり出席されませんでした。 )

三井物産株式会社 執行役員 恩田ちさと 氏・印西ファイブ特定目的会社 取締役 坂口大佑 氏・株式会社 新都市ライフホールディングス 代表取締役社長 田中伸和 氏・株式会社 千葉ニュータウンセンター 代表取締役社長 山澤正 氏・Colt DCS ApAC 代表 ポードレイグ・マコ―ガン 氏・三井物産リアルティ・マネジメント株式会社 代表取締役社長 大矢孝 氏

③壇上、中央、事業者側6社席は空席
③壇上、中央、事業者側6社席は空席

事業者への憤り、行政への不信感

スタートは4月3日の掲示板、我々はそれまで何も知りませんでした。こんな大事なことが、住民不在のまま、日常ここに住んでいる人たちが我慢し、危険な状態にさらされることになる。そういう恐れが、調べれば調べるほど分かってきました。 又、最近、このDC建設の計画は3年前の12月には、既に着々と進んでいたことも判明しました。そういう意味では行政への不信感もあります。

そしてこれから

 12月17日、印西市とDC建設事業者との事前協議が終了しました。それは、私たちにとって、市は、住民に寄り添うのではなく事業者に寄り添ったものという受け止め方になります。市とは対話を続けていきますが、市が我々と同じ思いで事業者の計画撤回を求めていくという可能性の一つ、方向性は無くなりました。しかし、やること、やれることはまだまだ沢山あります。これからは未だできていないDC事業者との対話も強く求めていかなければなりません。そして話は印西市から企業局も含めた千葉県マターの段階に進んでいます。 県会議員の方々の力も借りながらぶれずに、活動していきます。

株式会社千葉ニュータウンセンターの不可解な「印西ファイブ特定目的会社」への出資

図は、印西ファイブの資本構成ですが、以下の様になっています。

UNO特定目的会社 19億円 46.4%、Fidelity Japan 19億円 46.4%、そしてなんと株式会社新都市ライフホールディングスとその子会社である株式会社千葉ニュータウンセンター(CNC)が、それぞれ約1.5億円(3.6%)出資していることが判明しました。(出資金額合計 約41億円 2024年12月31日現在 正確には2023年度 それぞれ 1.476億円, 2024年度 それぞれ追加 0.34億円)

これはどういうことなのでしょうか? CNCが「駅前の貴重な土地をDC事業者に提供し、更には出資もしている。 CNCだけではありません。CNCの親会社のライフホールディングスも同様に同額出資しているのです。親子そろって何をやっているんだという話です。

街づくりを進めていく第3セクターとしての立場にあるCNCが、住民の反対する印西ファイブの駅前DC建設の強力な推進者という構図になっています。

本件は、次号以降で深掘りしていく予定です。

④印西ファイブ特定目的会社の資本構成(出所:「考える会」)
④印西ファイブ特定目的会社の資本構成(出所:「考える会」)

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