第44回 相続と終活の相談室
「終活」という言葉を耳にしても、いざ自分のこととなると
何から手をつければよいのか分からない──そう感じている方は本当に多いです。
結論から言えば、**終活は“特別な準備”ではなく、“これからを安心して生きるための整理”**です。
ですから、難しいことや急ぐことは何もありません。
ここでは、迷っているご高齢の方にまずおすすめしたい終活を、やさしくお伝えします。
① まずは「自分の気持ち」を整理すること
終活というと、財産の話や難しい手続きのことを想像しがちですが、実はそうではありません。
終活の第一歩は、とても身近なところにあります。
それは、「自分はこれから、どう生きていきたいか」を、静かに考えてみることです。
・これからも、どんな毎日を送りたいか
・もし病気になったら、どんな治療を望むか
・最期の時間は、どこで過ごしたいか
はっきり決められなくてもかまいません。
ノートに少し書いてみる、心の中で思い浮かべてみる、それだけで十分です。
自分の気持ちを大切にすることが、終活の土台になります。
② 身の回りの「情報」をまとめておく
次におすすめしたいのは、身の回りの情報を少し整理しておくことです。
これは、自分のためでもあり、家族のためでもあります。
たとえば、
・健康保険証や年金のこと
・かかりつけの病院や、飲んでいる薬
・銀行や保険がどこにあるか
すべてをきちんとまとめる必要はありません。
「ここを見れば分かるよ」と伝えられる場所があるだけで、家族は安心します。
元気なうちは気づきにくいものですが、いざという時、周りの人は本当に困ってしまいます。
今のうちに少しだけ整えておくことが、思いやりにつながります。
③ できる範囲で「物の整理」をする
体力や気力がある今だからこそ、少しずつ取り組める終活があります。
それが、身の回りの物の整理です。
長年使っていない物、思い出はあるけれど今は使わない物。
「いつか使うかもしれない」と思いながら、そのままになっていませんか。
一度に片づける必要はありません。
今日は引き出し一つ、明日は棚の一段だけ。それで十分です。
大切な物には、「これは残してほしい」と一言添えておくと、気持ちも伝わります。
物を整理することは、心を整理することでもあります。
④ 家族と少しだけ話してみる
終活は、一人で抱え込むものではありません。
家族と、ほんの少し話してみることも、大切な終活です。
「最近、こんなことを考えていてね」
それだけでも構いません。
きちんと決めなくても、答えが出なくても大丈夫です。
気持ちを共有することが、家族の安心につながります。
話すことで、自分の考えも自然と整理されていきます。
終活は「終わりの準備」ではありません
終活は、人生の終わりを急ぐためのものではありません。
これからの時間を、より自分らしく、安心して生きるための準備です。
今だからこそ、考えられること。
今だからこそ、伝えられること。
今だからこそ、少しずつ整えられることがあります。
「何をすればいいか分からない」と感じている方ほど、始めどきは“今”です。
大きな一歩でなくてかまいません。
小さな一歩が、これからの安心につながっていきます。
その一歩を、今日から始めてみませんか。

下記は弊所のホームページです。https://www.yyynakaie.com/
行政書士
家族信託専門士 中家 好洋
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