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2025.11.20_終活~「法律に守られない関係をどう守るか」

最近、「籍は入れないけれど、長年一緒に暮らしている」という事実婚のご夫婦が増えています。お互いの考え方や生活スタイルを尊重できる、現代的で柔軟な関係の形ともいえるでしょう。けれども、法律上の夫婦ではないために、思わぬところで困ってしまう場面も少なくありません。今日は、そんな「事実婚のリスク」と「いまからできる備え」についてお話しします。

まず大きいのは、相続の問題です。法律婚の夫婦なら、どちらかが亡くなったときに、残された配偶者には遺産を受け取る権利があります。ところが、事実婚ではその権利が認められません。長年一緒に暮らしてきた家や貯金が、相手の親や兄弟に渡ってしまうこともあります。これを防ぐには、「遺言書」を残しておくことが大切です。また、生命保険の受取人をパートナーにしておくのも安心につながります。

次に、病気や介護の場面でも注意が必要です。入院や手術のとき、同意書へのサインを「家族」以外の人ができない病院もあります。いざというときに、「長年のパートナーなのに何も決められない」ということにならないよう、任意後見契約や医療の意思を示す書面を準備しておくとよいでしょう。普段から病院や施設に関係を伝えておくことも大切です。

また、税金や社会保険の面でも、法律婚とは扱いが違います。配偶者控除や扶養控除が使えなかったり、社会保険の扶養に入れなかったりすることもあります。そうした違いを理解したうえで、家計の分担や今後の生活設計を話し合っておくと安心です。

子どもがいる場合も、注意が必要です。事実婚のまま出産すると、子どもは母親の戸籍に入り、父親は「認知」という手続きをしなければ法律上の父親とはなりません。将来の相続や親権にも関わることですから、早めに届け出をしておきましょう。

さらに、住まいに関するリスクもあります。家や契約の名義が一方だけだと、死別や別離の際にもう一方が住み続けられなくなることも。可能であれば共有名義や連名契約にしておくとよいでしょう。また、家族信託契約をしていて、第2受益者に配偶者を選び、夫婦2人ともなくなった後に、その住んでいた住宅を元の持ち主の相続人に返還するということも可能です。

そして、別れたときの財産分与や慰謝料も、事実婚では法的に明確ではありません。お互いに納得のいく形で生活を守るために、「同居契約書」や「パートナー契約書」を交わしておくと安心です。

事実婚は、自由で自立した関係を築ける反面、法律に守られない部分があります。でも、それを悲観する必要はありません。大切なのは、二人の関係を大事に思う気持ちを「形」にして残しておくことです。今のうちに少しずつ準備しておくことで、将来の不安をぐっと減らすことができます。 「まだ元気だから」「うちは仲がいいから」と先延ばしにせず、今だからこそできる備えを始めてみませんか。
いま動けば、きっとお互いを守る力になります。

主なデータポイント

  • 成人人口(20歳以上)において、「配偶者(事実婚・内縁)/パートナーと暮らしている」と回答した人の割合は 約2~3% と推計されています。
  • ある調査では、20~59歳の人口のうちおよそ 2.0%が事実婚を選択しているという数値が出ています。
  • さらに、民間アンケートでは「事実婚の状態にある」と回答した人が 5%程度 というものもあります(調査対象・条件による)
  • また、「事実婚のニーズが増えている」という記述もあり、例えば企業の社内規定で事実婚を夫婦扱いにする動きが見られています。

留意点

  • 「事実婚」という形態は法律婚とは異なり、届出義務がないため、統計上“明確に”把握されているわけではありません。
  • したがって、“2~3%”という数字はあくまで推計値・概数であり、地域・年齢・調査対象によってばらつきがあります。

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